導入

情報を正しく簡潔に伝えることを目的とした文書づくりにおいて必要な知識をまとめる.

文書の種類

私用のための文書

自分や知人に対して書く文書がある. 例えばメモや日記がその文書にあたる. こうした文書では,すでにある程度の情報をお互いに共有しているため, 文章の中に略語や隠語をなどを多用してもかまわない.

公に対する文書

主に不特定多数の人々に対して書く文書がある. 例えば報告書や小説などがそれにあたる.

情報伝達のための文書
自分がもつ情報や主張を誤解なく伝えるための文書である.この類の文書では感情的な表現を混入させてはいけない.ここではこうした情報伝達のための文書あるいは文章を取り扱っていく.
表現豊かな文書
義務教育などで評価されるのは, こちらの文章が多い.

用語

ここでは,「節」と言う言葉を一個以上の述語を含む複文として使用する.

ここでは,「句」と言う言葉を述語を含まない文節として使用する.

文書・文章

文を並べてつくったものを文書あるいは文章という.筆者にはこの二つの単語の明確な違いがわからないため,ここでは自身のイメージにより使い分けている.そのイメージとして,2つの違いを意識して区別している.1つ目は文章は自身の感情や思想が強く表われている文書とした.2つ目は文書が書類そのものを指すのに対し文章はその書類の内容を重視したい時に使用した.

心得

内容の精選

必要なことは洩れなく記述し, 必要でないことは一つも書かない.

事実と意見

事実と意見との区別を明確にする.

記述の順序

読者がまっさきに知りたいことを考慮に入れ, 論理的な順序に従って文章全体を組み立てる.

明解な文章

ぼかした表現を避け, 一義的な表現をもつ文章を書く. また, 日常用語を使った短い文章にする.